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《第4回 ロボットリハビリテーションはどのように実施されるのか(前編)》
AssistMoionのメルマガにて連載中の田中恩先生のコラムを掲載しております。
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前回は、ロボットリハビリテーションの有効性ということで、何をもって効果があったとするのか、効果が上がるかどうかは「誰がどう使うか」に左右されるといったお話をさせていただきました。
今回は、ロボットリハビリテーションはどのように実施されるのか(実施されるとよいか、されるべきなのか)についてお話しするのですが、少し長くなりますので2回に分けます。また、現場の話からズレますがご了承ください。
さて、前編は、ロボットリハビリテーションを実施(開始)するまでのお話をします。ロボットリハビリテーションが開始されるパターンは、(他のパターンもあるかと思いますが)トップダウンかボトムアップかこの2つのパターンに分けられると思います。いずれにせよトップの方針が影響します。
トップダウンは、病院トップ(病院長・理事長)の方針で導入されるケースです。これは、ロボットを導入するまでの道のりは比較的平坦ですが、現場側の受け入れ準備ができていないと導入してから難渋することがあります。うまく運用するためには準備期間が必要だと思います。
ボトムアップは、現場スタッフのニーズを発端として導入するケースです。この場合トップの理解を得なければならないので、ロボットを導入するまでの道のりは少し険しい面もありますが、現場の課題解決のために導入することになりますので導入後の活用率は高いようです。
別の視点で、現場でロボットリハビリテーションを実施したくても実施できない“カベ”が2つあると思います。1つ目は病院トップ(院長・理事長)のカベで、2つ目は現場トップ(責任者)のカベです。
病院トップのカベは、ボトムアップ導入と関係しますが、最終的に病院トップの同意・理解がなければ先進機器導入は難しく、新たな取り組みもうまく進まない可能性が高いということです。病院の経営方針と関係しますので仕方ない面もありますので、時間をかけてカベを崩していくこと、現場の考えを伝え理解を得ることしかありません。
次に現場トップのカベについてです。これには2つのパターンが考えられ「病院トップ側に対するカベ」と「現場スタッフ側に対するカベ」です。
病院トップ側がロボット等の導入を検討しているのに「現場トップが抵抗するパターン」と現場スタッフが前向きになっているのに「現場トップがブレーキを掛けるパターン」です。 これは稀なケースだと思いたいですが変な話だと思いませんか?いずれも現場のトップが足を引っ張るパターンであり、この現場トップのカベが最も厄介だと思われリハビリテーション部門の発展の妨げにもなります。新しいことへのチャレンジは若手の人材育成にもつながりますので、積極的に取り組んでもらいたいと思います。最後は小言になってしまいましたがご許しください。
次回、後編ではロボットリハビリテーションを開始した現場の運用面についてお話します。
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